仏壇の正しいお参りについて

仏壇お参り-1

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仏壇のお参りには意外と知らない作法があります。宗派により細かな違いはありますが、ここでは基本的な仏壇をお参りする際の作法などを解説していきたいと思います。更に本記事では身内や友人、知人宅など自宅意外にお参りに伺う際、相手による違いや服装、香典など知っておきたいポイントとなる作法についても解説していきます。

 

仏壇参りとは

なぜ仏壇にお参りするのか

仏壇は、仏様やご先祖様へ祈りを捧げてはじめて価値あるものになります。そのため日々お勤め(お参り)をすることで意味をなすのです。仏壇へのお参りで重要なのは、仏様・ご先祖様への感謝の気持ちです。また、仏壇にお参りする事で仏様に日々の感謝を伝えると共に対話をし、自分自身を整え、行いや心を正していくことができるのも仏壇にお参りする目的の一つです。

自宅の仏壇へお参りする場合

お参りの手順

手を合わせる、りんを鳴らす、お線香をたてるなどのイメージはあるかと思いますが、厳密には以下の様な手順が作法です。

ポイント①:起床後、身支度を整えた後に行いましょう。
ポイント②:朝食後、お供え物を下げましょう。

  1. 仏壇の扉を開く。軽く一礼し、合掌
  2. 埃などを払い、お供え物をします
  3. 正座をして、ロウソクに火を灯しお線香に火を灯します
  4. 数珠を手に持ち、合掌
  5. りんを鳴らす
  6. 御経を唱える
  7. りんを鳴らす
  8. 合掌
  9. ロウソクの火を消します

 

日中

ポイント:日中は扉を開けたままにしましょう。

  1. 仏壇の正面に正座
  2. ご本尊に一礼
  3. お供え物がある場合は、お供えをします
  4. ロウソクに火を灯しお線香に火を灯す
  5. 合掌し念仏を唱える
  6. 下がる前に一礼

ポイント:就寝前に一日の報告や感謝の気持ちを伝えます。これは仏壇をお参りする意味でも解説した様に大切な事です。夜は仏様としっかり対話できるよう、ゆっくりと向き合える時間を作ると良いでしょう。

  1. 正座をし、ロウソクに火を灯し、お線香に火を灯す
  2. 数珠を手に持ち、合掌
  3. りんを鳴らす
  4. 御経を唱える
  5. りんを鳴らす
  6. 合掌
  7. ロウソクの火を消す
  8. お供え物を上げている場合は、下ろす
  9. 仏壇の扉を閉める

細かい作法は宗派により違いもありますが、基本的な一連の作法やポイントは上記内容となります。仏壇の扉を閉めるかなども家庭により異なりがあるようです。また御経や念仏を唱える家庭も近年は少ないかもしれません。こちらに関してはあまり堅苦しく考える事無く、先ずは感謝を伝える、お話をするといった事に重きをおき、お参りが出来ると良いでしょう。その際の更にポイントとして下記をご参考にしてみてください。

お供え物

仏飯や水などは基本的に朝新しくお供えし、就寝前のお参りの際に下げます。お花も水を変えたり活け直しましょう。

【基礎知識】仏壇のお供え物と並べ方・注意点

法事のお供え物|果物やお菓子は何がおすすめ?

お線香とロウソク

お線香に火を灯す際は、ロウソクの火を使い、お線香の本数に関わらず手に持ったお線香全てに火をつけます。たとえ1本でも直接ライターなどで火をつけてはいけません。また、人の息にはけがれが溜まりやすいといわれ、仏様やお供え物に触れる事を避けるべきと考えられています。ロウソクやお線香の火を消す際は手で仰ぎ消すのが良いとされています。

座布団

日ごろお参りする際の座布団に関して特に決まりはありませんが、どの座布団にも向きがあります。日常使いでは気にすることはありませんが、仏壇用の座布団は前後を確認して置くよう心がけましょう。

座布団は、四方の内一辺だけ袋状になっており、縫い目が無い箇所があります。この縫い目のない一辺が前になります。 縫い目のない方を仏壇に向けます。尚、カバーを付ける場合は、ファスナーが後方になるようにしましょう。また、表裏もあります。 表には、座布団の中心部分に閉じ糸の房(ふさ)があり、裏には結び目があります。

自宅以外の仏壇へお参りする場合

葬儀に参列できなかったり、法事に呼ばれたりという時に、自宅を訪問して仏壇のお参りをさせていただく機会があります。その際のお仏壇をお参りするマナーには、おさえておきたいポイントがいくつかあります。以下に自宅以外の仏壇へお参りする際の注意事項を紹介します。失礼な振る舞いを避けるために、確認しておきましょう。

注意点

  • お供え物の向きに気をつける
  • りんをむやみに鳴らさないようにする
  • お線香の焚き方は宗派によって異なる
  • 異なる宗派のお題目や念仏を唱えないようする
  • 仏具を畳の上に置かないようにする

 

時間帯について

直接訪問する旨を事前に伝えます。突然訪問して留守だったり、相手方の都合が悪かったりすると失礼にあたります。訪問する日時を相談して決めましょう。

服装について

法要として先方よりご案内のあった席では喪服で伺うのがベストですが、こちらからお参りを申し出て伺う際、新盆を迎えるお宅や故人が亡くなってまだ日が浅いお宅を訪問する場合は、できるだけ地味な服装でアクセサリー類はなるべく身につけず訪問するの良いでしょう。喪服や黒のスーツを着用しても問題はありませんが、遺族は私服の可能性が高いため、喪服を着て行くと一人だけ違和感を覚える可能性もあり、先方も身構えてしまうかもしれません。

香典について

香典を持参する際は、香典袋の表書きに注意が必要です。表書きは四十九日が終わっている場合は「御仏前」、それ以前であれば「御霊前」を表書きに用います。ただし宗派によって異なりる場合があります。例えば浄土真宗の場合は、亡くなった時点で故人が成仏していると考えられているため、四十九日以前でも「御仏前」を使用します。事前に宗派まで把握するのが困難である場合、四十九日の前後を基準に表書きを使い分ければ問題ありません。

金額の目安は、親戚の場合、関係性や親戚付き合いでの相場もあるかと思いますが、例えば親しい友人・知人の場合5,000~1万円、職場の同僚や会社関係の場合などは3,000~5,000円程度が一般的です。

その他持ち物

数珠

法事だけでなく、仏壇のお参りの際にもできれば数珠を持っていきましょう。仏教の教えでは1人1つずつ持つものとされているため、もし連れだってお伺いした際に自分だけが持っていないからといって貸し借りをするのはマナー違反になります。

お供え物

故人が生前好きだった食べ物を持参するのも無難ですが、菓子折りや和菓子など、なるべく日持ちするものを選びます。また、ロウソクやお線香は消耗品となり遺族には喜ばれるのでお勧めです。逆にお参りに向かないお供え物は、祝事に使われる昆布やかつおぶし、アルコール類、日持ちがしない物などです。必ずしも持参する必要はありませんが、持参する際は、表書きを書いた熨斗(のし)をつけてお渡します。熨斗の下段に氏名を入れましょう。

訪問した際の流れ

  1. 「お線香をあげさせてください」と一言断りを入れ、お参りします。仏壇の前に正座し、一礼。遺影や位牌に目をやり、静かに挨拶をしましょう。
  2. お供え物を仏壇に供える
  3. 香典はお供え物の上にのせて供えます。供える前には、ご家族にひと声かけましょう。この時お参りする人が文字を読める向きにしてお供えします。
  4. お線香をあげる
  5. ロウソクで線香に火を灯します。もし先方の宗派がわかれば、線香の本数や手向け方を相手の宗派に合わせます。焼香が設けられている場合は、焼香を優先して行います。
  6. 数珠を持ち合掌しお参りします
  7. 一礼して下がる
  8. ロウソクの火を消し、一礼してから下がります。その後座ったまま向きを変え、遺族に一礼します

まとめ

今回ご紹介したのはごく一例で、宗派により異なりもありますが、仏壇をお参りする際の一番のポイントは仏様に感謝し対話をすることです。その際、上記基本の知識を踏まえ、活用していただければと思います。自宅でのお参りの際は、自分や家族が苦にならない程度に、なるべく毎日継続できる様、心を込めお参りをする事を心掛けるのが良いのではないでしょうか。また自宅以外へ訪問する際は、堅苦しく考えすぎず、上記マナーを踏まえ、故人を慈しむ気持ちを大切にし、ご遺族に失礼のない振る舞いを考える事に重きをおくと、おのずと心持も楽になるのでは無いでしょうか。

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