一周忌の日程の決め方~後ろ倒しにしても大丈夫?計算方法は?

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故人を悼み、故人を思い、故人の死後の冥福を祈る場として、「一周忌法要」があります。ここではこの「一周忌法要」を取り上げて、

  • 一周忌法要を行うべき日はいつ?
  • 一周忌法要の日程を決めるときに考慮すべきこと
  • 一周忌に関するよくあるQ&A

について解説していきます。

一周忌法要の日程は、基本的には「翌年の、故人が亡くなった日」

一周忌法要は、基本的には「翌年の、故人が亡くなった日」に行うものです。たとえば、2023年の11月1日に亡くなった場合は、2024年の11月1日が一周忌法要を行うべき日となります。もっとも、ライフスタイルが多様化しているうえ、「地元から出てほかの地域に引っ越す」という人も多くなった現在、平日に一周忌法要を行うのはなかなか難しいといえます。そのため、命日より前の土日に一周忌法要を行うのが現実的です。ちなみに一周忌法要に限らず、法要は「前倒しにすることはあっても、後ろ倒しにすることをしてはならない」と決められています。2024年の11月1日は金曜日ですが、その翌日の11月2日や11月3日に一周忌法要を行うことはあまり望ましいとはいえず、11月1日の前の土日である10月26日や10月27日に行うのが良いと考えられています。これは「法事などの弔事については、後回しにしない、先延ばししない」という考え方から来ています。ただし1か月以上前だと「早すぎる」とされてしまうので、直前~2週間前の土日に行うのがよいでしょう。

一周忌法要の予定を決めるときに考慮すべきこととは

一周忌法要の予定は、下記の3つのスケジュールを確認して日程を決めていきます。

  1. 家族のスケジュール
  2. 寺院のスケジュール
  3. 会場のスケジュール

ひとつずつ解説していきます。

1.家族のスケジュール

もっとも重要視すべきは、「家族や、必ず参加してほしい人のスケジュール」です。命日付近で全員が集まれる日はいつかをすり合わせて、日を決定します。特に遠方に住んでいる人や、土日祝日が仕事にあたる人が多い場合は、話し合いが難航しやすくなります。スケジュール共有アプリなどを使い、空いている日/空けられる日を書き込んでもらうのもよいでしょう。なお、自分が声をかけられた「参列予定者側」の立場であるのなら、やむを得ない事情がある場合を除き、参加するようにするべきです。法事は非常に優先順位が高いものだからです。

2.寺院のスケジュール

家族の予定が決まったら、菩提寺に連絡をしてスケジュール調整をします。なお寺院側に掛け合う段階で、複数の候補日を用意しておければ、スムーズに話し合いができるでしょう。「どうしても寺院側のスケジュールと、家族側のスケジュールが合わない」という場合は、再度家族と話し合います。それも難しい場合は、寺院側の予定を優先するか、それとも家族側の予定を優先するかの判断を迫られます。「家族側の予定を優先することにした」という場合は、寺院側に、同じ宗派で都合がつくほかのご僧侶様を紹介してもらえないか聞いてみるのもよいでしょう。また、「そもそも菩提寺がない(わからない)」「菩提寺に墓があるわけではないし、こだわりがない」「菩提寺に墓はなく、また菩提寺との関係を切りたい」という場合は、ご僧侶派遣便などを利用するのもひとつの手です。

また、ご家族のご意向によりますが、一周忌法要はご僧侶を呼んで行うことが一般的ではあるものの、「ご僧侶がいなければ行えないもの」ではありません。

3.会場のスケジュール

一周忌法要は「葬儀」とは異なり、行うまでに1年間の余裕があります。そのため、基本的には「一周忌法要を行おうと思ったが、どの会場も全部埋まっている!」という状況になることはまずありません。ただ、「故人が、自分の葬儀や法要はすべて、菩提寺のお堂で行ってほしいと言っていた」「故人が好きだったホテルで、一周忌法要~食事までをすべて行いたい」などのように、「行いたい場所」にこだわりがあるのであれば、その場所のスケジュールを確認しておくことが必要になります。特に年末や年度末で、かつ混む会場の場合は、早め早めに対応をしていった方がいいでしょう。

一周忌に関係するQ&A

ここからは、一周忌関係のよくある質問と、その回答・解説をしていきます。

仏教以外の宗教も、一周忌にあたる日はある?

ある。

神式では「一年祭」というかたちで、故人が亡くなってから一年目に儀式を行います。また、キリスト教のカトリックでは「死者記念ミサ」が、プロテスタントでは「(一年目の)記念集会」を行います。

ただし仏教と神式、キリスト教では一周忌の式典を行うことの意味が異なります。仏教では「追善供養」という意味を持ちますが、神式では「神となった故人に、祈りと供物を捧げる、その平安を祈る」という意味を持ちます。またキリスト教では、「故人を思い出し、神様の御許に行った故人を寿ぐ日」という意味を持ちます。また、「一周忌法要」の「法要」という言葉は仏教用語であるため、ほかの宗教では原則用いません。

亡き人を弔う~一周忌の意味と宗教による違いについて

一周忌法要では何をする?

読経や焼香、お墓参り、会食など

一般的に、一周忌法要ではご僧侶による読経と、参列者全員による焼香が行われます。ご僧侶による法話が終わった後は、車などで移動してお墓参りを行います。四十九日法要のときに納骨をしていなかった場合は、一周忌法要のときに納骨を行う「納骨式」を行うことが一般的です。ただし納骨の日に関しては、「一周忌法要までに納骨を行わなければならない」などの法律的な縛りはありません。そのため、一周忌法要が終わった後も手元で供養していってもなんら問題はありません。

その後は、場所を移動して、参列者とご僧侶(参加しないこともある)で会食をとるケースがよく見られます。また、会食後には、参列者に喪家側が引き出物を渡して解散します。ただ新型コロナウイルス(COVID-19)の影響下ではこの「会食」はよく省略されましたし、現在も「小さな一周忌法要にしたい」ということで会食をしないケースもよくあります。この場合は、お弁当を包んでお渡しするのが一般的です。

一周忌を行う場合、避けるべき日はある?

基本的にはない

一周忌法要は、友引などの日は避けて行うべきである」とする説があります。これは、「友引」が「友を引く=死者が生きている人を連れて行ってしまう」に繋がるとされてきたからです。しかし実は、この「友引」の元となる「六曜」は、仏教にはまったく関係がありません。「仏滅」「友引」などの仏教と関係のありそうな言葉が用いられたことが原因で、仏教の考え方であると間違われましたが、六曜自体は暦の読み方のうちのひとつに過ぎません。このため、「友引=死者が生きている人を連れて行ってしまう」は迷信であるため、気にしなくて構いません。ただ、気にする人がいた場合は、避けた方が無難でしょう。

「年末年始が命日である」という場合は、12月初旬に一周忌法要を行うのがよいでしょう。基本的には一周忌法要は、命日よりも1か月以上前の日を設定するのはあまりよろしくないとされていますが、年末年始はご家族・寺院・会場、すべてのスケジュールの空きが極めて取りにくいからです。

一周忌は、「絶対に行わなければならないもの」ではありません。ただ行うことによって、ご家族の気持ちが整理できるのであれば、行った方がよいものだといえます。

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