「終活をすることで、残されていく人の手間が減る」「終活をきちんと行うことで、自分の残りの人生をよりしっかりと生きていくことができる」とよくいわれています。
ただ、これが分かっていても実際には面倒でなかなか腰を上げられない人はいますし、「メリットを話しても、親が取り組んでくれない」と悩んでいる人もいます。
今回はこのような「終活に取り組んでくれない親」を動かす方法を紹介していきます。
親が終活をしてくれない……その理由は?
株式会社林商会の調査によれば、「終活」という言葉の認知度は非常に高く、96パーセントの人がこの言葉を知っているという結果が出ています。
しかしこのなかで実際に終活に取り組んでいる人はわずか20パーセントしかおらず、残りの76パーセントは「終活という言葉は知っているが、実際には取り組んでいない」と答えています。
また、ほかの統計では、「終活にまったく取り組んでいない」と答えた層が63パーセントを超えていて、「本格的にはしていない」が29パーセント近く、「一部分だけ終わらせた」が6パーセント、「ほぼ全て終わらせた」という人は2パーセントに過ぎないという結果が出ています。
そしてその理由としてもっとも多いのは、「まだ必要な年齢ではない」というものです。これが全体の40パーセント近くを占めています。また、「そろそろ行うべきかなとは思っている」「何をすべきか分からない」が続き、「面倒だから」というシンプルな理由が4位についています。
つまり、多くの人は、「終活という言葉は知っているが、年齢的にまだ不要だし、何をすべきか分からないから、まだ自分は取り組んでいない」といった状況にあるのです。
出典:PRTIMES(株式会社林商会)【みんな終活してる?】終活の認知度は9割以上。しかし実際に行動している人はたった2割?!終活をしないとどうなる‥‥?
FNNプライムオンライン:「約6割のシニア層は終活は「まだ早い」と考えるが、老後は“旅行したい”が最多─シニアの行動を変えるご褒美の力 」
子世代がついやってしまいがちなNG言動
しかし子世代としては、「『まだそんな年齢ではない』と親は思っているが、『もうそんな年齢』だ」と思うことも多いかと思われます。
ただ、子世代の焦りから、親御さんに「終活を!」と促しても、下記のようなNG言動が出ていると親御さんもなかなか腰をあげないものです。
口で言うだけで手伝わない、もしくはすべて代わりにしようとしてしまう
口だけで「終活をして」と言っても、実際の作業の手伝いをまったくしないという状況では、親御さんも「いろいろ重い物もあるから」「話をしながら片付けたいのに」「口だけで手伝ってもくれない」と反発心を抱いてしまいます。
また逆に、子世代が中心となって、「じゃあ私たちで全部やるから、それでいいね?」と言っても、なかなか親御さんは「うん」とは言わないでしょう。整理するべきもののなかには親御さんでなければ分からないものもあるうえ、物には思い出もついてきているため、親御さんの主体性を重視せずに行おうとするとどうしてもあつれきが生まれてしまいます。
強い口調で促してしまう
何度働きかけても終活に取り組まない、手伝おうとしても「予定があるから」と避けられるとなれば、お子さんとしては強い口調で促してしまいたくなるでしょう。たとえば、「死んだ後に大変な思いをするのはこっちなんだよ」「後で『手伝って』と言われても、こっちも予定が立たないからね」などです。
ただこの言い方をした場合、親御さんは「じゃあすべてゴミにしてくれて構わない」「手伝ってと頼んだことはない」などのように反論したくなります。また、意地になって余計に終活から目をそらすこともありえます。
「必要ないもの」をすべて捨ててしまおうとする
終活は、今までの「掃除・片付け」とは意味が異なります。自分の思い出に向き合い、それを偲びながら、捨てなければならないゴミと、捨てた方がいいものと、残しておきたいものと、残しておくべきものに寄り分けていく作業です。
「捨てなければならないゴミ(壊れた家電製品など)」や、「残しておくべきもの(土地の権利書など)」は選別が簡単なのですが、判断に迷うことになるのが「捨てた方がいいけれど、残しておきたいもの」です。たとえば古いけれども思い出が詰まっている着物や、子世代はまったく覚えていない親戚の写真がたくさん入ったアルバムなどがこれにあたります。
これらは、子世代から見れば、「荷物になるし、親が亡くなった後は処分をしなければならないものだし、思い入れもないもの」です。
ただこれらの「必要のないもの」をすべて捨ててしまおうとすると、親御さんの感情が追いつかず、混乱し、終活が進まなくなるおそれが高くなります。
終活を促すための声かけや行動を知ろう
上記のNG言動を踏まえたうえで、「では終活を促すためには、どのような声かけや行動をするべきか」を考えていきましょう。
まずは「何をするか」を一緒に調べる
「知らないこと」に取り組むのは大変大きなストレスになるものです。実際に統計でも、「何をすべきか分からないから取り組んでいない」と答えている人が多くいます。
そのため、まずは家族で「何をするか」を洗い出しましょう。
終活で行うべきものとして、
- エンディングノートの作成
- 財産目録の作成
- 不用品の処分
- 家の掃除
などがありますが、まずは取り組みやすいところからやっていこうと働きかけます。
日にちを決めて一緒にやってみる
終活において大事なのは、「親御さんの主体性と、子世代の手伝い」です。
そのため、日にちを決めて、まず最初の一日を一緒にやってみましょう。
そのときには、「明らかなゴミは捨てるが、判断に迷うものは親御さんに逐一確認する」というやり方を取るとよいでしょう。またアルバムなどが出てきたときは、ある程度時間をかけても、中身を確認したり思い出話をしたりしながら、要・不要を決めていきます。
なおこのときに、「もう見返すこともないし、あなたたちにとってはゴミにはなると思うけど捨てたくない……」などのように親御さんが言うものが出てきたのなら、
- 着物の一部分を切り取ってファイリングする
- 写真は、スマホで撮影などをし、クラウドサービスで保存する
などの提案をすると親御さんの気持ちと片付けを両立できます。
イベントなどに参加して、第三者の意見を聞く
「周りの人がやっていないから」「自分の年齢では早いから」という気持ちで終活に取り組んでいない親御さんに対しては、「終活イベントに一緒に行く」といったアプローチが有効です。周りの人が終活に取り組んでいることを知ったり、第三者から意見を聞いたりすることで、終活を「自分事」として捉えられるようになるからです。
なおこのときは、「私、今度終活イベントに行ってみるつもりなんだけど、お母さんもどう?」などのように、主語を「私」にして話すと誘いやすいといえます。自分よりも若い世代である娘・息子が終活を行うとなれば、「まだ早いから」と年齢を理由にできなくなるからです。
現在は、互助会や葬儀会社でも、終活のイベントをいろいろ行っています。エンディングノートなどの無料配布もやっていますから、ぜひ参加を促してみてくださいね。
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