子どもが「結婚する」と言い出したとき、親は当然うれしい気持ちになるものです。ただ、そのときに頭をよぎるのは、「親として何をしてあげたらいい?」「いろいろ支援してあげたいけれど、親がでしゃばりすぎるのも……」「結婚式当日に親ができることはある?どんな風に振る舞えばいい?」という気持ちです。
そのためここでは、
- 子どもの結婚式に、親はどこまで関わるべきか
- 子どもの結婚に際して、親は資金援助をするべきか?
- 結婚式の準備期間に親が行えるサポート
- 結婚式当日の親の振る舞い方
について解説していきます。
「親がどこまで関わるか」は、ご家庭によって異なる
まず、そもそも子どもの結婚式準備に対して、親はどれくらい関わるものなのでしょうか?
マイナビウエディング編集部が、434人を対象として行ったアンケートによれば、
1位 あまり関わらなかった…42.2パーセント
2位 まったく関わらなかった……32.9パーセント
3位 ある程度関わった……22.6パーセント
4位 多く関わった……2.3パーセント
ということでした。このアンケートは3年間にわたって毎年440人程度を対象として行われていますが、年による変化はほとんどありません。
つまり、3人に2人程度の親はなんらかのかたちで子どもの結婚式に関わっているということです。ただ「どれくらい関わるか」はその人によって違いますし、また主役であるお子さんが「どこまで親に関わってほしいと思っているか」も異なります。そのため、お子さんとよく話し合って、どこまでどんな風に関わるかを決めていくとよいでしょう。
出典:マイナビウエディング「親は結婚式にどう関わる? 費用援助額や結婚式への価値観などアンケート結果を公開!」
【お金のこと】3分の2は資金援助をしている
結婚式は、お子さんにとって人生の節目となるものです。また結婚を機にお子さんが自分たちの元から離れて新しい所帯を築くということで、「親ができる金銭援助も、この先は限られる」と感じる人も多いのではないでしょうか。
このような状況を反映してか、結婚式では3家庭に2家庭はお子さんの結婚式のために資金援助をしたと答えています。その金額のボリュームゾーンは50万円~100万円と100万円~150万円で、この2つを合わせた数字が全体の5割を超えています。ちなみに、結婚式にかかる費用の平均は300万円~400万円程度です。
違うデータではありますが、「結婚式に関してなんらかの関わりを持つご家庭が3分の2であり、結婚式の費用を負担するご家庭も3分の2程度である」ということから、お子さんから断られないあるいはご両親に特にこだわりがないのであれば、なんらかのかたちで支援するのが一般的といえるのかもしれません。
出典:ハナユメ「親からの結婚式費用の援助額は平均いくら?みんなのアンケート結果」
【結婚式までの準備のこと】顔合わせ、連絡、場所選びをサポート
ここからは具体的に、「結婚するお子さんのために、親ができること」を、準備編と当日編に分けて解説していきます。まずは準備編です。
顔合わせ
結婚にあたり、両家で顔合わせをするご家庭は8割以上にも上ります。
基本的には主役となるお子さんたちが主導して進めますが、
- 日時の調整
- 場所の提案
- 結納についての認識のすり合わせ
は、親の方から提案してもよいでしょう。特に3に関しては地域柄やご親族間での認識の差が出てくるうえ、その部分はインターネットで調べても事細かな情報は出てこないことが多いので、親から伝えることが重要になってきます。
連絡をする
結婚式に親戚を呼ぶときは、事前に連絡をしておいた方がスムーズです。「結婚式には呼びたいと思っているが、子ども自身は個別で連絡をとっているわけではない親戚」に対しては、親が仲立ちになって連絡をつけた方が話が早く進みます。
また、親の職場関係への連絡は親が行います。たとえば、「子どもが結婚式をするので、お休みをいただきます」などのように伝えるとよいでしょう。
結婚式に呼ぶ相手は、基本的にはお子さんが決めることになります。ただ、「呼ぼうかどうか迷っている相手がいる」「このような式にしたいけれど、足が不自由なひいおばあちゃんにも来てもらえる?」などの相談を持ちかけられた場合は、しっかりと寄り添ってアドバイスするようにします。
情報収集で支援する
現在は、雑誌やインターネット、SNSなど、衣装や結婚式会場についての情報収集をする場所には事欠きません。「雑誌をメインにしながら、インターネットやSNSで補足的な情報収集を行う」「インターネットをメインに情報を収集して、細かいことは結婚式場のスタッフや友人に聞く」というように、複数の情報収集手段を併用しながら情報を集めることもできます。
しかし情報が多いからこそ、また人生でもっとも大事なイベントであるからこそ、「ドレスをどれにしようか迷ってしまう」「教会での結婚式を考えていたが、SNSの体験記事を見ていると一軒家ウエディングもいいかと想えてきた」などのように、悩み始める人も少なくありません。
お子さんがこのように迷って相談を持ちかけてきた場合は、親の立場や経験からアドバイスをするのもよいでしょう。
また、ハレの日ではありますが、結婚は人生において非常に大きな転機となります。そのためナーバスになる人もいるので、必要ならば精神面からのサポートも行いましょう。
【当日のこと】挨拶やスピーチが中心になる
結婚式の準備期間が終われば、残っているのはいよいよ「本番」です。
結婚式当日に親が行うべきことを考えていきます。
ふさわしい服装を選ぶ
現在はカジュアルな結婚式も増えていますが、一般的に両親はフォーマル度の高い服装を選びます。もっとも格式の高い正礼装を選ぶのが基本です。
ただ、「一軒家ウエディングである」などの場合や、新郎新婦からの強い希望があれば、それに沿うようにします。
この段階で、婚家のご両親と話し合いができる関係が築けているのならば、打ち合わせをして方向性や格式を合わせるのもよいでしょう。
ゲストへの挨拶・車代を渡す
ゲストへの挨拶は、花嫁・花婿の親が行うべき非常に大切な仕事です。特に受付係のように、「子どものために働いてもらう人」に対してのお礼は重要です。なおこのように役割を果たしてくれる人に対してはお車代などを渡すのが一般的です。お車代は新郎新婦が渡すこともありますが、準備やお見送りで忙しい場合は、親が行います。
また、ほかのゲストへの挨拶も行います。
場合によっては、結婚式の開始前に改めて親族同士で顔合わせをすることがあります。このときには両親の方からそれぞれどのような立場かを説明しなければならないこともあるので、関係性と顔、名前を事前に確認しておきます。
スピーチをする
結婚式では、「両親からのスピーチは、行うのが基本」と考えておくとよいでしょう。
- 結婚式に来てくれた人へのお礼
- 新しい生活を踏み出す2人へのメッセージ
- 2人に力添えをしてほしい
という3部構成で挨拶を行うのが一般的です。
いわゆる「カンペ」を見ずに行えれば理想的ですが、緊張する場面で、失敗なく滞りなく挨拶をするというのはなかなか難易度の高いものです。不安ならば、カンペを用意して、読み上げるかたちにしてもよいでしょう。
大切な子どもが巣立つ、結婚式。
「主役はあくまで子どもたち」と認識したうえで行うアドバイスや力添えは、2人にとってきっと心強いものとなるでしょう。
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